口ゴボ · 奥歯の後方移動
歯を抜かずに、
口元を下げられますか?
実際の症例 · 抜歯せずに、矯正用アンカースクリュー(ミニスクリュー)で奥歯を後方移動


10代の女子高校生 · 横から見た口の中


20代の女性 · 横顔
ハンドルをドラッグするか、写真をタップして治療前後を比べられます。
お二人とも歯を抜かずに、アンカースクリューで歯列を後ろに動かしました。10代の女子高校生の患者さんは、前に傾いて出ていた上の前歯がまっすぐに立ち、上下の前歯が均等に噛み合うようになりました。20代の患者さんは、唇が下がって横顔のラインが整い、あご先がはっきり見えるようになりました。結果には個人差があります。20代の患者さんの詳しい経過は症例にまとめました。
このページの内容
「口が出ているので矯正したいのですが、歯は抜きたくありません。」
「奥歯を後ろに動かせば抜歯しなくていいと聞きましたが、私もできますか?」
結論から申し上げると、歯を抜かなくても、奥歯を後ろに動かして前歯を下げるスペースをつくることができます。ただし、条件が2つあります。奥歯の後ろに歯が入る骨のスペースがあること、そしてそうして得られる量には限界があることです。口元を大きく下げる必要があり、必要なスペースがこの範囲を超えるなら、抜歯のほうがよい選択です。
ひと目でわかる — 奥歯の後方移動と口ゴボ
| 結論 | 歯を抜かなくても、奥歯を後ろに動かして前歯を下げるスペースをつくることができます。ただし、後ろに骨のスペースが必要で、得られる量には限界があります。 |
|---|---|
| 後方移動とは | 歯列全体を後ろに動かして前にスペースをつくり、そのスペースに前歯を下げる治療です。 |
| 後ろに動かせる限界 | 上あごは上顎結節(奥歯の後ろの骨のふくらみ)、下あごは下あごの内側の骨の壁です。人によって異なるため、大きく動かす場合はCTで確認します。 |
| どのくらい下がるか | 文献で報告された範囲は約1.8〜6.4mmで[1]、装置の方式ごとの平均は、歯根間のアンカースクリューで約2.44mm、成人の口蓋プレートで約4mmです。[2] 選ばれた症例では、後方移動と歯の間を削る処置(IPR)を併用して、抜歯群と同程度の前歯の後退量が報告された研究があります。[3] |
| マウスピース矯正でも | 選ばれた症例ではマウスピースだけでもできますが、より大きな移動や固定源のコントロールが必要な場合は、アンカースクリューを併用します。マウスピースだけでは上の第1大臼歯が約2mm(2.00〜2.07mm)後ろに動き[7]、アンカースクリューは、医院でゴムでつなぐ、間接固定源として使う、患者さんご自身でゴムをかける、という方法で使います。 |
| ガミースマイル | 上の歯を後ろ上方へあわせて動かすと、笑ったときに歯ぐきが見えにくくなるよう改善できます。 |
| どうやって動かすか | アンカースクリューを使って歯列を後ろに引きます。アンカースクリューは、歯を支える骨(歯槽骨)に一時的に埋め込み、矯正が終わったら外す小さなネジです。 |
| 抜歯との違い | 抜歯矯正では前歯を後ろに動かすスペースをつくることができ、アンカースクリューなどで固定源をコントロールすると、抜歯したスペースを前歯の後方移動により多く使えます。ただし、実際の唇の変化は、前歯の移動量と唇・骨格の条件によって異なります。 |
| 抜歯のほうがよい場合 | 口元を大きく下げる必要があるときや、後ろの骨のスペースが狭いときです。ただし、抜歯をすれば唇が一定量下がるわけではなく、個人の変化量を平均値からそのまま予測することはできません。[5] |
本文の各項目の要約です。数値は文献上の平均・範囲で、個人差があります。[ ]は下の参考文献の番号です。
奥歯の後方移動とは何ですか?
歯列全体を後ろに動かして前にスペースをつくり、そのスペースに前歯を下げる治療です。
前歯を後ろに下げるには、前歯が入るスペースが必要です。奥歯の後方移動(遠心移動)は、歯を抜かずに、いちばん奥の奥歯から後ろに動かして、そのスペースをつくります。前歯が後ろに下がると、唇も一緒に下がります。
歯を抜かずにスペースをつくる方法は3つあり、通常はIPR(歯の側面を薄く整えること) → 奥歯の後方移動 → 歯列の拡大の順に検討します。歯列の拡大は上あごの幅が下あごより狭いときにだけ使う方法で、左右に広げる治療なので、前後方向の口ゴボ(口元の突出)は解決できません。そのため、口元を後ろに下げるために直接使われるのが後方移動です。
どんな場合に後方移動を検討しますか?
必要なスペースが大きくなく、奥歯の後ろに余裕があるときです。相談では、次のような場合に、後方移動を抜歯と並べて比較します。
- 突出が軽度〜中等度のとき — 口元をもう少しだけ下げたい場合のように、必要な後退量が大きくないときです。
- 上の奥歯が下の奥歯より前で噛んでいるとき — 奥歯の噛み合わせがII級(上の奥歯が前に出ている状態)なら、上の奥歯を後ろに動かしながら、噛み合わせもあわせて整えられます。上の奥歯の後方移動を調べた研究も、ほとんどがこのような患者さんを対象にしています。[1]
- 歯が重なっているが、スペース不足が大きくないとき — IPRでつくれる量をまず見て、足りなければ後方移動を加えます。
口が閉じにくいことがお悩みなら、前歯をどれだけ下げる必要があるかがより重要になります。原因の見分け方は、診察の際に詳しくご説明します。反対に、口元を大きく下げる必要があったり、後ろの骨のスペースが狭かったりする場合は、後方移動だけでは目標に届きません。この点は抜歯のほうがよい場合でご説明します。
どのくらい下げられますか?
文献では、装置や力のかけ方によって約1.8〜6.4mmの後方移動が報告されています。[1] 方法別にまとめた解析では、歯根間のアンカースクリューで約2.44mm、成人の口蓋プレートでは約4mmが平均として報告されています。[2] 診療では多い場合は3〜4mmまで計画することが多く、口元をより大きく下げる必要がある場合は、CTで後方の骨量と歯根の位置を確認し、歯周組織と解剖学的な範囲内で移動量を計画します。
選ばれた成人のI級不正咬合の患者さんを比較した研究では、後方移動とIPRを併用したグループと第2小臼歯を抜歯したグループで、前歯の後退量に明らかな差はありませんでした。[3] この研究で後方移動とIPRを併用したグループは、上の前歯が3.8mm、下の前歯が3.2mm下がりました。ただし、これはその条件の患者さんで得られた結果であり、すべての抜歯矯正と同じだけ口元が下がるという意味ではありません。
- 唇も一緒に下がります — 小臼歯を抜かずに、アンカースクリューで奥歯側の歯を後ろに動かした大人の方では、上下の唇も後ろに下がりました。[4]
- 奥歯が動いた分だけ、前歯がすべて下がるわけではありません — つくったスペースは、重なった歯をほどくことにも分けて使われるからです。
結局、どれだけ下げられるかは、奥歯の後ろの骨のスペースにかかっています。この限界はどこまで後ろに動かせますか?でご説明します。
どうやって歯を後ろに動かしますか?
アンカースクリューを使って、歯列を後ろに引きます。歯を支える骨(歯槽骨)に埋め込んだアンカースクリューにゴムやスプリングをかけて、奥歯から前歯まで歯列全体を後ろに動かします。
歯どうしでかけて引くと両方が動くため、奥歯を後ろに押すと、前歯が前に押し出されやすくなります。アンカースクリューは歯ではなく骨を固定源として使うため、前歯の不要な前方移動を抑え、歯列を後方へ動かす力をより安定してコントロールするのに役立ちます。実際の動きは、スクリューの位置や力の方向、装置設計によって異なります。奥歯は後ろに動くときに少し後ろへ傾く傾向があるため、力をかける方向もあわせて設計します。
笑ったときに歯ぐきが多く見えるなら、後ろへ、そして上へ動かします。上の歯が前下方に出ていて歯ぐきが多く見える場合(ガミースマイル)は、上の歯を後ろに動かすだけでなく、上方向にもあわせて動かします(後上方への移動)。このときはアンカースクリューを2か所に埋め込んで引く方向を分け、前歯が後ろに倒れないよう角度を保ちながら動かします。歯ぐきが見える原因ごとの治療については、診察の際に詳しくご説明します。
矯正用アンカースクリュー(ミニスクリュー)とは何ですか?
歯を支える骨に一時的に埋め込んでおき、矯正が終わったら外す、直径1〜1.5mmほどの小さなネジです。歯の代わりになるインプラントとは違います。埋め込む場所の歯ぐきだけに麻酔をして、切開せずに埋め込みます。1〜2日ほど鈍い痛みが出ることがあるため、痛み止めを処方します。矯正が終わったら麻酔なしで外し、外したところは2週間ほどで歯ぐきに覆われます。日本から通われる場合も、埋め込みと除去はどちらも韓国に来院されたときに行います。来院は通常2〜3か月ごとで、その間に気になることがあれば、写真をLINEで送ってご相談いただけます。
抜歯矯正との違いは何ですか?
下げられる量と期間が違います。
- 下げられる量 — 口元の突出が大きく、前歯をより多く後方移動させる必要がある場合は、抜歯矯正を検討します。抜歯により前歯を後ろへ動かすスペースができ、必要に応じてアンカースクリューを併用することで、奥歯の前方移動を抑え、そのスペースを前歯の後方移動により効率よく使うことができます。ただし、抜歯をすれば唇が一定量下がるわけではありません。複数の研究をまとめた平均では、抜歯グループの唇の後退は非抜歯グループより大きかったものの、研究ごとに治療前の突出の程度や治療計画が異なるため、個人の変化量をこの平均値からそのまま予測することはできません。[5] 奥歯を後ろに動かした大人の方と、小臼歯を4本抜歯した大人の方を比べた研究でも、後方移動のほうは上の前歯が3.4mm下がり、抜歯したほうは上下の前歯と上唇がより大きく下がりました。[6] 実際の変化は、治療前の突出度、前歯の移動量と角度、唇の厚み、骨格、固定源の計画によって異なります。
- 期間 — 非抜歯の後方移動は、突出の程度によって通常1年6か月〜2年で、大きく動かす必要がある場合は2年半以上かかることもあります。抜歯矯正は通常2年ほどを目安とします。
マウスピース矯正でもできますか?
選ばれた症例では、マウスピースだけでも奥歯を後ろに動かせます。より大きな移動や固定源のコントロールが必要な場合は、アンカースクリューを併用します。
選ばれた症例では、マウスピースだけでも奥歯を順番に後方移動できます。この方法では、上の第1大臼歯は歯冠(歯の頭の部分)で約2mm(2.00〜2.07mm)後ろに動き、歯根は1.13mmと動きが小さく、後ろへ傾く傾向がありました。奥歯を押している間、その反作用で前歯が0.39mm前に押されましたが、治療が終わる頃には元に戻っていました。[7]
このように歯が後ろへ傾いたり、前歯側の固定源が失われたりすることがあるため、より大きな後方移動や前歯の後方移動が目的なら、アンカースクリューの併用を検討します。アンカースクリューは、前歯の不要な前方移動を抑え、歯列を後方へ動かす力をより安定してコントロールするのに役立ちます。
マウスピース矯正でアンカースクリューを併用する場合、方法は大きく3つあり、患者さんの歯の状態と生活に合わせて選んで設計します。
マウスピース矯正でアンカースクリューを使う3つの方法



3つとも実際の診療写真です。
- ① 医院でアンカースクリューにゴムをかける方法 — アンカースクリューと、歯につけたフックを、医院でゴムでつないでおきます。患者さんはマウスピースをつけ外しするだけです。
- ② 間接固定源を使う方法 — アンカースクリューを1本の歯とワイヤーでしっかりつなぎ、その歯が動かない支えになるようにします。マウスピースはこの支えを基準に、ほかの歯を後ろに動かします。この方法でも、患者さんはマウスピースをつけ外しするだけです。
- ③ 患者さんご自身でゴムをかける方法 — マウスピースのフックとアンカースクリューにゴムをかけて引きます。マウスピースを外してつけ直すたびに、ゴムもご自身でかけ直す必要があります。
どの方法でも、力はマウスピースをつけている間に伝わるため、装着時間がそのまま大切です(インビザラインは1日何時間つける?痛みはいつまで?)。同じ内容は、口ゴボのページの「マウスピース矯正で後方移動はできますか?」にもまとめています。
どこまで後ろに動かせますか?
奥歯の後ろの骨が終わるところまでです。歯は骨の中でしか動けないため、動かせる量は人によって異なります。
- 親知らず — 親知らずが、奥歯が動いていく場所をふさいでいる場合は、先に抜いてから始めることもあります。[4]
- 上あご — いちばん奥の奥歯の後ろにある、丸い骨のふくらみ(上顎結節)までです。大きさが人によって異なるため、CTで確認します。[8]
- 下あご — 下あごの内側の硬い骨の壁までです。通常のレントゲンでは実際のスペースが分かりにくいため、大きく動かす必要があるときはCTで確認します。[9]
必要な量がこのスペースの中に収まれば、歯を抜かずに計画でき、超える場合は抜歯もあわせて検討します。
抜歯のほうがよいのはどんな場合ですか?
口元を大きく下げる必要があるとき、または後ろに骨のスペースがないときです。
- 必要な後退量が大きいとき — 抜歯矯正との違いで見たように、抜歯のほうが前歯を後ろに動かすスペースをより多くつくれます。そのため、前歯の位置と横顔をより大きく変える必要があるときは、抜歯がすすめられていました。[6]
- 後ろの骨のスペースが狭いとき — 上顎結節が小さかったり、下の奥歯の根がすでに内側の骨の壁に近かったりすると、動かせる量そのものが少なくなります。[8][9]
- 重なりと突出がどちらも強いとき — つくったスペースを、まず重なった歯をほどくのに使う必要があるため、前歯を下げるのに残るスペースが少なくなります。
抜歯が、そのまま口元がへこむことを意味するわけではありません。唇の厚みと年齢をあわせて見て後退量を決めます。この点も、診察の際に詳しくご説明します。反対に、大きく下げる必要がない口元なら、歯を抜かない方法を先に検討します。
症例 — 「歯は抜きたくない」、非抜歯で口元を下げた例
唇が下がって横顔のラインが整い、あご先がはっきり見えるようになりました。笑ったときに歯ぐきが多く見えていたガミースマイルも、自然に改善しました。歯を抜かずに歯列を後ろに動かして口元を下げた、20代の女性の患者さんです。
横顔のレントゲン · 治療前後(0.5秒ごとに切り替わります)

治療前と治療後の横顔のレントゲンが、0.5秒ごとに交互に表示されます。お一人の結果であり、結果には個人差があります。
横顔 · 治療前後


唇が下がったことで、あご先が相対的にはっきり見えます。あごの骨を前に動かしたわけではありません。お一人の結果であり、結果には個人差があります。
笑ったとき · 治療前後


笑ったときの様子です。お一人の結果であり、結果には個人差があります。
- 初めて来院されたときのお悩み — 「抜歯はしたくありません。抜かずに口元を下げたいです」とおっしゃって来院されました。横から見たときに口が出て見えることが、いちばんのお悩みでした。
- 患者さんを拝見して考えた点 — 上の前歯が前に傾いて唇を押しており、そのため横顔では、あご先のラインが埋もれて見えていました。笑ったときには、上の歯ぐきが多く見えていました。歯を抜かずに進めるには、必要な後退量が後ろの骨のスペースの中に収まるかどうかがポイントでした。
- 一緒に検討した方法と選んだ理由 — 抜歯矯正と非抜歯の後方移動を並べてご説明しました。必要な量が後方移動でつくれる範囲で、患者さんも歯を残す方法を希望されたため、アンカースクリューを使って、歯を抜かずに歯列全体を後ろに動かす方法を選びました。歯ぐきが多く見えることもあわせて改善するため、上の歯を後ろ上方へ動かすよう計画しました。
- 治療の経過 — アンカースクリューを使い、前歯の角度が後ろに倒れないよう保ちながら、奥歯から前歯まで歯列全体を後ろに動かしました。
- 変わった点と残る課題 — 唇が下がって横顔のラインが整い、あご先がはっきり見えるようになりました。笑ったときに歯ぐきが見えにくくなり、歯と歯ぐきのバランスも自然になりました。動かした歯が元の位置を保てるよう、保定装置(リテーナー)が必要です。
口元をどれだけ下げるかは、唇の厚みと年齢によっても変わります。唇が薄い大人の方は、少し下げただけでも変化が見えやすいため、ご希望の程度を相談の際に一緒に決めます。
まとめ — 相談で確認すること
- 歯を抜かなくても、奥歯を後ろに動かして前歯を下げるスペースをつくることができます
- 後ろに動かせる量は、上あごは上顎結節、下あごは内側の骨の壁までで、人によって異なります。大きく動かす必要がある場合はCTで確認します
- 文献で報告された上の奥歯の後方移動は約1.8〜6.4mmで、装置の方式ごとの平均は約2.44mm・4mmです。選ばれた症例では、IPRを併用して抜歯群と同程度の前歯の後退量が報告されたこともあります
- 選ばれた症例ではマウスピースだけでもでき、より大きな移動や固定源のコントロールが必要な場合はアンカースクリューを併用します
- 笑ったときに歯ぐきが多く見えるなら、上の歯を後ろ上方へあわせて動かして改善できます
- 必要な後退量が大きい場合や、後ろのスペースが狭い場合は、抜歯のほうがよい選択になることがあります
相談では、次のことを聞いてみると判断しやすくなります。
- 私の口元は何mm下げる必要があり、後方移動で何mmつくれますか?
- 奥歯の後ろの骨のスペースは確認しましたか?
- 親知らずを先に抜く必要がありますか?
- アンカースクリューはどこに、何本埋め込みますか?
- 抜歯するとどのくらい多く下がり、その差は私に必要ですか?
この判断は、横顔のレントゲン写真(セファロ)の分析とCT、歯の模型・顔貌の評価を含む精密検査を経て、はじめて可能になります。
参考文献
- Mohamed RN, Basha S, Al-Thomali Y. Maxillary molar distalization with miniscrew-supported appliances in Class II malocclusion: a systematic review. Angle Orthod. 2018;88(4):494-502. PMID: 29664335.(14編を分析;上顎大臼歯の後方移動 平均1.8〜6.4mm、遠心傾斜1.65〜11.3°、小臼歯1.75〜5.4mm・前歯0.1〜2.7mmの後方移動)
- Raghis TR, Alsulaiman TMA, Mahmoud G, Youssef M. Efficiency of maxillary total arch distalization using temporary anchorage devices (TADs) for treatment of Class II-malocclusions: a systematic review and meta-analysis. Int Orthod. 2022;20(3):100666. PMID: 35871982.(22編を採用・17編を定量分析;歯根の間に埋め込んだアンカースクリューで上顎第1大臼歯2.44mm、成人のMCPPで4mmの後方移動;前歯・唇の後退量は方法の間で有意な差なし)
- Jung MH. A comparison of second premolar extraction and mini-implant total arch distalization with interproximal stripping. Angle Orthod. 2013;83(4):680-685. PMID: 23199101.(I級の成人66人;後方移動+IPRのグループで前歯が上3.8mm・下3.2mm後退、第2小臼歯抜歯のグループと有意な差なし)
- Oh YH, Park HS, Kwon TG. Treatment effects of microimplant-aided sliding mechanics on distal retraction of posterior teeth. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2011;139(4):470-481. PMID: 21457858.(親知らず以外は抜歯せずに治療した23人;上の臼歯部1.4〜2.0mm、下の臼歯部1.6〜2.5mmの後方移動、上下の唇が後退)
- Konstantonis D, Vasileiou D, Papageorgiou SN, Eliades T. Soft tissue changes following extraction vs. nonextraction orthodontic fixed appliance treatment: a systematic review and meta-analysis. Eur J Oral Sci. 2018;126(3):167-179. PMID: 29480521.(抜歯グループは非抜歯グループより下唇1.96mm・上唇1.26mm多く後退 — 口ゴボ・八重歯のページと同じ数値)
- Jo SY, Bayome M, Park J, Lim HJ, Kook YA, Han SH. Comparison of treatment effects between four premolar extraction and total arch distalization using the modified C-palatal plate. Korean J Orthod. 2018;48(4):224-235. PMID: 30003056.(II級の成人40人;MCPPによる後方移動のグループで上の前歯3.4mm後退、抜歯グループで前歯・上唇の後退がより大きい;より大きな改善が必要なら小臼歯4本の抜歯を推奨)
- Shen C, Park TH, Chung CH, Li C. Molar distalization by clear aligners with sequential distalization protocol: a systematic review and meta-analysis. J Funct Biomater. 2024;15(6):137. PMID: 38921511.(13編;上顎第1大臼歯 歯冠2.00〜2.07mm、近心頬側根1.13mmの後方移動、後方移動中に前歯が0.39mm前方へ移動し、治療終了時に回復)
- López DF, Olmos DA, Morales MA. Anatomical factors of the maxillary tuberosity that influence molar distalization. Korean J Orthod. 2024;54(4):239-246. PMID: 38887039.(上顎結節277か所のCT分析;親知らずがないと結節の幅・高さが小さい、CTで利用できる骨量と第2大臼歯–上顎洞の関係を個別に評価)
- Kim SJ, Choi TH, Baik HS, Park YC, Lee KJ. Mandibular posterior anatomic limit for molar distalization. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2014;146(2):190-197. PMID: 25085302.(成人34人のCT;歯根の高さでスペースがより狭い、歯根68本のうち35.3%が舌側の皮質骨に接触、後方の限界は下顎体の舌側皮質骨、大きく動かす場合はCTを推奨)
このページは一般的な教育目的の情報であり、個別の診断に代わるものではありません。引用した数値は文献上の平均・範囲です。奥歯を後ろに動かせる量と抜歯が必要かどうかは、後ろの骨のスペース、必要な後退量、唇と横顔によって変わるため、精密検査のうえで矯正歯科専門医とご相談のうえ決めてください。